
テディスを開校して10年以上が経ちました。あどけない顔で通っていた子どもたちが、今では立派な大学生や社会人になり、中には大学生になってから講師として子どもたちに関わってくれることもあります。小学生から高校卒業まで10年近い付き合いになる生徒も少なくありません。本当にありがたいことです。
卒業生はもちろん、大人も子どもも気軽に立ち寄れる——そんな、地域の「学びの拠点」でありたいと願いながら、これまで教室を続けてきました。
私はもともと、大手通信系企業で新商品や新規事業の企画・立ち上げに携わってきました。前例のない課題に取り組む中で強く感じたのは、「自ら考え、主体的に動く力」の重要性です。
そんな中、私自身が昔から好きだった“ものづくり”に夢中になる子どもたちの姿に出会いました。ロボットづくりや電子工作、アイデアを形にしていくプロセス。それはまさに、「問題解決」そのものでした。ものづくりのプロセスは、「考える」「学ぶ」ことと根っこは同じなのです。これが、テディスを立ち上げるきっかけとなりました。
これまで多くの子どもたちと接してきた中で、驚くほど伸びていく子には、ある共通点があることに気づきました。——それは、「好奇心と探究心を持ち、結果よりもプロセスを楽しめること」。そして、「うまくいかないことすら前向きに受け止め、粘り強く試行錯誤を続けられること」です。そうした子たちは、やがて勉強面でも大きな力を発揮します。受験期には、必要なときに一気に集中し、壁を突破する“爆発力”を見せてくれるのです。
それはきっと、「学び方」と「学ぶマインド」が身についているから。私たちは、そうした力を大切に育んでいきたいと考えています。
約17年間、大手情報通信関連メーカー、大手通信キャリアの商品企画・経営企画部門にて、主に新商品開発、事業戦略、新規事業立ち上げで経験を重ねる。
2013年6月 企画業での経験と子どもの誕生を機に、「自分で考え・行動できる力」を育む教育に関わりたいと考え、2013年6月に「テディス」を開校。
- 2022年よりロボカップジュニア千葉ノード運営委員会 副委員長
- 米国アリゾナ州政府公認の人材育成および資格発行機関『Arizona Family Childcare Providers Association』『CCS(チャイルドケアソリューション)』修了
「憶える勉強」から
「自ずと気づく学び」へ

いまの子どもたちの学びは、「学ぶ=憶える」になっていないでしょうか。学校や一般的な塾では、どうしても“正解”や“教わること”に重きが置かれがちです。ですが、それでは「自分から学ぶ力」や「失敗を恐れずに挑戦する心」はなかなか育ちません。
テディスでは、「試して・考えて・また挑戦する」——そんな試行錯誤を通じて、子どもたちが「自ら気づく」学びを大切にしています。私自身の企業での経験や、これまで接してきた子どもたちの姿から、次の2つが何より大切だと確信しています。
- 試行錯誤しながら学ぶ力(=学び方を学ぶ)
- それを支える“しなやかでタフなマインド”
この2つが揃ってこそ、子どもたちは困難に直面しても自ら考え抜き、乗り越える力を手にしていくのです。
自分で未来を切り拓く2つのチカラ
試行錯誤して学ぶチカラ(学び方を学ぶ)

「まずやってみる」→「うまくいかない」→「原因を考える」→「やり直す」——このサイクルを繰り返すことで、子どもたちは“自分で考える力”を育んでいきます。正解を教わるのではなく、自分で考え、気づき、乗り越えていく。これが本当の意味での“学び”ではないでしょうか。
しなやかでタフなマインド

失敗を恐れず挑戦し、あきらめずにやり抜く“タフさ”。そして、失敗さえも楽しみながら、柔軟に新しい視点を取り込む“しなやかさ”。この“しなやかでタフなマインド”こそが、試行錯誤を支える土台となります。
「ついつい口を出してしまう」。親なら誰でも経験があると思います。私も二人の子を育てた親として、その気持ちはよくわかります。でも実は、子どもは「自分でやってみたい」と思っているんです。
手をかけすぎることは、子どもが自分で考え、やり抜こうとする、成長の場を奪ってしまっいるかもしれません。たとえ失敗しても、遠回りしても、それが宝物になる。そう信じているからこそ、私たちはすぐに答えを教えません。
つまずいたときこそ、「伸びるチャンス」。講師は“教える人”ではなく、“一緒に悩み、一緒に喜ぶ仲間”でありたいと考えています。

それが子どもを伸ばす。
「ついつい口を出してしまう」。親なら誰でも経験があると思います。私も二人の子を育てた親として、その気持ちはよくわかります。でも実は、子どもは「自分でやってみたい」と思っているんです。
手をかけすぎることは、子どもが自分で考え、やり抜こうとする、成長の場を奪ってしまっいるかもしれません。たとえ失敗しても、遠回りしても、それが宝物になる。そう信じているからこそ、私たちはすぐに答えを教えません。
つまずいたときこそ、「伸びるチャンス」。講師は“教える人”ではなく、“一緒に悩み、一緒に喜ぶ仲間”でありたいと考えています。

すべての学びの源、「好奇心と探究心」を伸ばす。
最近では「探究型学習」や「アクティブラーニング」といった言葉も広まってきましたが、現実の学びはまだまだ“正解”にとらわれたままです。けれど、新しいことに挑戦し、壁にぶつかってもやり抜くには、「やってみたい!」「もっと知りたい!」という内側から湧き上がる気持ちが必要です。
この気持ちがなければ、どれだけ知識を詰め込んでも、本当の意味での“学び”にはなりません。
テディスでは、ロボットプログラムという枠から一歩外に出て、子どもたちの「なんとなく気になる」「これ、なんだろう?」という気持ちを引き出すために、「Feel度Walk」という活動を取り入れています。
これは一見すると地味ですが、実はテディスのすべての学びの土台です。
Feel度Walkからはじまる学びのタネ
好奇心や探究心は、教え込むものではありません。むしろ、「何の役に立つのか」なんて考えずに、「なんとなく気になる」を大切にすることが、学びの始まりです。
例えば、葉っぱの形、マンホールの模様。身のまわりに転がっている小さな「??」に目を向けるだけで、学びは始まります。評価なんてきにしない。ただ、自分が気になったことを拾い集めていくと、それらが自然とつながり始めます。
この「Feel度Walk」は、テディスの「試行錯誤する学び」を支える、最初の一歩。だからこそ、私たちはこの活動をとても大切にしているのです。
